株式会社百十四銀行は、株式会社三菱総合研究所及び株式会社ゴードン・ブラザーズ・ジャパンと3社で、ABL(アセット・ベースト・レンディング:動産担保融資)に関する業務提携を締結しましたのでお知らせします。
これにより、主に、小口動産を対象としたABLの取組が可能となり、不動産担保を持たない中小企業や、創業段階の企業等への機動的な資金供給をさらに支援して参ります。

1. 目的

銀行が在庫等を担保としてABLを取り組む場合、顧客との十分なリレーションとともに、第三者の専門機関との連携による担保評価や有事の際の管理・処分態勢の構築が必要となります。また、それには、コストや時間が必要なことから、地域金融機関が主対象とする中小企業融資には、十分な活用ができていませんでした。
今回、株式会社三菱総合研究所及び株式会社ゴードン・ブラザーズ・ジャパンとの下記業務提携により、小口動産にも対応できる簡易評価態勢を構築しました。

2. 業務提携の内容

  • 株式会社三菱総合研究所
    同社が開発した「動産評価シート」(注1)の提供を受け、動産評価に要するコスト、時間の大幅な削減を図ります。
    なお、「動産評価シート」の提供は、地域金融機関としては全国初となります。
  • 株式会社ゴードン・ブラザーズ・ジャパン(注2)
    対象動産の担保適正や管理・保全面での注意点等のアドバイスを行うとともに、必要に応じて、対象動産のより詳細な評価業務や有事の際の対象資産の適切な換価業務のサポートを同社より受けます。

3社の体制は、以下の通りです。

(注1)政府が公表する統計情報やインターネット市場等の取引実績の膨大な情報をデータベース化し、統計手法を活用して動産の担保価値を評価するモデル。株式会社三菱総合研究所は、百十四銀行に本モデルを提供するとともに、本モデルを活用した簡易な評価のアドバイスを行います。これにより、特に中小企業を中心とする小口ABLの評価業務では、以下の効果が期待できます。

  1. 1件あたり数万円と安価に評価ができる。
  2. 評価結果の透明性、客観性が維持できる。
  3. 評価結果の継続的管理ができる。
  4. 評価業務の時間短縮ができる。

(注2)株式会社ゴードン・ブラザーズ・ジャパンは、動産担保評価、動産買取・換価の分野で世界最大手の米国Gordon Brothers Groupと日本政策投資銀行が主体となって合弁で設立した法人で、動産評価、換価、融資によって金融機関のサポートを行っています。